12月13日(土)のテーマはユネスコの無形文化遺産に登録された「和食」「和紙」でした。
無形文化遺産 Intangible Cultural Heritage とは・・・
芸能や祭や伝統工芸技術など、形は無いものの、土地の歴史や生活風習などと密接に関わっている文化を保護しようというのが「無形文化遺産」で、遺跡や自然や建造物などを対象とした世界遺産 World Herigate、文書や絵画などを対象とした世界記憶遺産 Memories of the World とともに、無形文化遺産はユネスコの三大遺産事業と言われるそうです。そしてその無形文化遺産の中に「和食」と「和紙」が選ばれました。
「和紙」「和食」は英語でなんていう?
和食、和紙は英語でもそのまま washi / washoku で良いようです。でもいちおう、traditional Japanese cuisine / traditional Japanese handmade paper とも言います。traditional って必要?とも思いましたが、やはり多様化している現代の食文化にあって、和食と言っても日本ならではの伝統的な食材や調理法によるものであること、和紙と言っても「手作り」であり、その技法こそが遺産であるということで、traditionalと入っていることで、英語のほうがその意味がハッキリ伝わるのが不思議です。
「和食」の特徴は「うまみ」
和食の話題で私が一番興味をもったのが、「うまみ」を上手に使うことで動物性脂肪を多くとらず健康的な食生活ができるという和食の特色。甘味、辛味、苦味、酸味、などはわかりやすいですが、うまみとは・・つまり味噌汁とかに欠かせないあの「だし」のことでしょうか。うま味の正体は「グルタミン酸」とか何とかだそうなのですが、日本で発見され(というより伝統的に使われていたものが認識されたということなんでしょう)、で、英語でも umami というようですが、無理やり英訳している表現もあるようです。以下、ウィキペディアからの引用です。
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日本国外、特にその存在の認知が遅れた欧米諸国の言語においては、従来この「うま味」に相当する表現が存在しなかったため、現在のところ日本語を借用した「umami」を便宜上代用している場合が多い。ただし、英語の「savory」(直訳:肉料理の風味がある)や「brothy」(直訳:肉の煮汁の風味がある)、そしてこれらに相当する各国語の表現を使用する試みも見られている。
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そもそも何が無形文化遺産?
さて、ここで誤解してはいけないのは、和食も和紙も、特定のモノを指すのではないこと。たとえば寿司とか懐石料理とかが登録されたのではなく、登録されたのは「和食:日本人の伝統的な食文化」です。
ちょっとわかりにくいのは和紙の方ですが、今回登録されたのは「和紙 :日本の手漉和紙技術」、つまり手すき和紙の「ワザ」であること。
その中でも、「石州半紙(せきしゅうばんし)」(島根県浜田市)と「本美濃紙(ほんみのし)」(岐阜県美濃市)、「細川紙(ほそかわし)」(埼玉県小川町、東秩父村)の3つの和紙があげられ、これらは原料に「楮(こうぞ)」のみが使用されており、伝統的な技法を用いているので、この3つの和紙の技術が無形文化遺産になったらしいのです。
英語で日本文化を語る楽しみ
「英語で日本を語れるようになろう」のは私自身の目標であり、サークルでもよく取り上げるのですが、ほんとに知らないことが多すぎて、英語の前にまずは日本語で学ばないと・・・課題がたくさんあるのは有難いことです。ますます英語の学習にも意欲が沸いてきます!
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